睡眠時無呼吸症候群・
マウスガード
睡眠時無呼吸症候群・
マウスガード
成人の場合、睡眠時に1時間あたり5回以上無呼吸や低呼吸があり、いびきや日中に強い眠気や集中力低下などの症状があると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
診断には医科で睡眠検査を行いますが、多く見られるのは、のどが塞がって起こる閉塞型睡眠時無呼吸です。就寝時の体勢、顎が小さいことや肥満、扁桃肥大などが原因となります。
マウスピースを夜間装着することで改善する場合があります。
治療には医科での診断が必要であるため、ご相談いただいた方にはまず提携先の診療所や病院に紹介いたします。
軽症や、鼻炎などでCPAP装置が着けられない方に適した治療方法です。
睡眠時に、マウスピース(スリープスプリント)を装着し、下あごを前方に出すように固定させることで上気道を広く保ち、いびきや無呼吸の発生を防ぎます。
ナイトガードは主に夜間に歯ぎしりや歯ぎしりの症状を和らげるために使用される装置です。ナイトガードは、歯を保護し、歯ぎしりによる歯の摩耗や歯茎の損傷を予防するのが主な目的です。
歯ぎしりはストレスや不安、歯の不正咬合などさまざまな要因によって引き起こされることがあります。歯ぎしりが続くと歯の表面が摩耗し、歯の噛み合わせが悪化する可能性があります。また、頭痛や顎の痛みなどの問題も引き起こすことがあります。
ナイトガードは就寝時や作業時に着用し歯を保護するだけでなく、歯の周囲の組織に対しても嚙み合わせの負担が軽くなるよう作られています。
スポーツマウスガードとは、マウスピース、マウスプロテクターとも呼ばれ、主にボクシングやラグビーなどのコンタクトスポーツで生じる外傷から、歯や歯ぐき、粘膜や顎の骨などを守る口腔内装置です。弾力性のある軟らかい材料で上(上顎)の歯全体を覆うように作られており、材料自体が外部からの衝撃を吸収することで口を保護する役割を果たします。顎へのダメージは脳を直撃しますが、マウスガード(マウスピース)によって顎関節を保護することで、脳への衝撃が軽減し、脳震盪(のうしんとう)の発生を低下させるともいわれています。
マウスガード(マウスピース)を装着することで、「歯の欠け」「歯や歯根の折れ」「歯の脱臼※」などを防ぐと同時に、顎の骨折や口腔軟組織のけが、脳震盪を軽減します。また、強い噛みしめなどの際に生じる咬耗(こうもう:歯がすり減ってしまうこと)なども予防することができます。
競技のパフォーマンス向上につながる効果もあります。口内をしっかり保護しているという安心感が生まれ、より思い切ったプレーができたり、リラックスし、集中力が高まったりといった心理的効果が得られます。また、マウスガード(マウスピース)によって噛み締めが容易になることで、握力や背筋力が向上したり、インパクトの瞬間や瞬時の動きにパワーが必要な競技に有意に作用したりということも利点として挙げられます。
このような様々な効果が得られるマウスガード(マウスピース)は、現代のコンタクトスポーツには必須と考えられるようになっています。
※歯の脱臼とは外力によって歯を歯槽骨に固定している組織(歯根膜)が断裂することを言います。
スポーツマウスガード(マウスピース)には主に市販品と歯科で製作するものがあります。
市販品はスポーツ用品店などで比較的安価で購入できますが、ご自身で調整する必要があり、使い勝手に課題があります。成形してあるものを歯でくわえるというもので、歯列にフィットせず、口を開けるとすぐに落ちたり、上下の噛み合わせが不適切になったりします。正しい噛み合わせで調整できないと顎の関節を痛めたり、最悪の場合、マウスガード(マウスピース)を装着することで、歯の破折や顎の骨折を起こしたりすることもあるので注意が必要です。
一方、歯科のマウスガード(マウスピース)は、歯型を取りご本人の口に合わせて作製するオーダーメイドです。咬合器と呼ばれる装置を用いて、ミクロン単位で適切な噛み合わせを考慮しながら作るため、装着すると歯や口に違和感が少なく、フィットします。素材は市販品にくらべて薄く、しゃべりやすいです。市販品の欠点を大幅に改善したマウスガード(マウスピース)となります。
スポーツ中の外傷から歯を守るために、マウスガード(マウスピース)の装着を義務化、推奨しているスポーツは多くあります。
※試合中は装着不可である場合があります。各種ルールをご確認ください。
体がぶつかり合うコンタクトスポーツ以外でも、歯の外傷はよくあります。球技では、飛んできたボールがあたったり、相手の足でけられたり、あるいは隣にいたプレーヤーが振り回したバットやラケットとぶつかったりして、歯や顎の骨が折れる事故がしばしば報告されます。ルールで義務化されていなくても「自分の身体は自分で守る」ことが基本です。安心して思いっきりプレーを楽しめるように、特別危険なスポーツでなくても、マウスガード(マウスピース)を装着することをおすすめします。
マウスガード(マウスピース)の作製にあたり、まず口腔内の状態を把握するため、レントゲン検査や虫歯の有無等を確認させていただきます。マウスガード(マウスピース)を作製した後に虫歯の治療を行うと、歯の形状が変わり、マウスガード(マウスピース)が合わなくなる可能性があるため、虫歯治療を優先させていただくことがあります。
無呼吸症候群や歯ぎしり、顎関節症など治療用のマウスピースは保険適応です。スポーツ用のマウスピース保険適応ではございません。
歯科で作製するスポーツマウスガード(マウスピース)は保険適用外で自費診療となります。